
illustration by phil couzens
日本の不動産業界に多少回復の兆しが見えているが、その原動力は業界のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の向上ではなく、国内外プライベート・ファンドの活発化だ。市場の活性化と外国投資は歓迎すべきだが、日本の不動産業界が人口減少という「時限爆弾」を抱えている点は明らかだ。
予想では現在1億2700万人の人口は、2050年には9500万人まで減少するが、人口が四分の一減れば日本の不動産供給は過剰となる。現在、東京の事業用不動産の稼働率はピークだった2008年の半分以下だ。郊外はおろか都心の需要減は深刻で、デフレと人口減少が現在のペースで進めば空き室は恒常化するであろう。
鳩山政権は子ども1人につき月額1万3000円(初年度)の子ども手当てを支給した。方向性は正しいが、少子化対策の決定打になるとは思えない。出産手当てとして500万円、さらに年額200万円の補助金を支給するくらいの思い切りでもなければ、日本の家族計画、ひいては人口減少に変化は望めないだろう。










